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基礎講習会 学習目標

ストーマリハビリテーション基礎講習会 学習目標 第9版

講習会の目標:『ストーマ保有者が希望される日常生活への移行を効果的に援助できるようになるためにストーマリハビリテーションの基礎的能力(知識、技能、理念・態度)を修得する』

(A):講習会期間中に必ず修得していただきたいこと。

(B):講習会期間中に講義や実習がない場合もあるが、基礎知識として修得していただきたいこと。

GIO 1 ストーマ造設を受ける患者とその家族に対し身体的・心理的・社会的な側面からのケアができるために、ストーマリハビリテーションの特徴について理解する。
SBOs
1-1. ストーマとはなにかを説明できる。(A)
1-2. ストーマリハビリテーションとは何か説明できる。(A)
1-3. ストーマリハビリテーションの歴史の概略を4つの側面*1から説明できる。(A)
*1手術の歴史、ストーマケアの歴史、ストーマ保有者の歴史、人材育成の歴史
1-4. リハビリテーションの過程*2に応じたストーマリハビリテーションの特徴について説明できる。(A)
*2術前・急性期・回復期・維持期・終末期
1-5. ストーマ造設に伴うボディイメ-ジの変化が患者に及ぼす影響を説明できる。(A)
1-6. ストーマ造設に伴う患者の心理的状態の変化の概略を説明できる。(A)
1-7. 患者の受容過程に応じた援助方法を説明できる。(A)
GIO 2 各種の消化管ストーマに応じたケアができるために消化管ストーマならびにそれらが造設される疾患について理解する。
SBOs
2-1. 消化管ストーマに関連した消化管の構造と機能について概略を説明できる。(A)
2-2. 消化管ストーマの種類*3,4,5を説明できる。(A)
*3期間による分類(一時的ストーマ、永久的ストーマ)
*4ストーマ部位(造設臓器)による分類(結腸ストーマ、回腸ストーマ)
*5形態による分類(単孔式ストーマ、双孔式ストーマ、ル-プ式、分離式)
2-3. 消化管ストーマの造設法*6について説明できる。(A)
*6腹膜外法、腹膜内法、粘膜翻転法、一次開口
2-4. 各種消化管ストーマからの排泄物の性状および皮膚に及ぼす影響の概略について説明できる。(A)
2-5. 消化管ストーマを必要とする主な疾患*7および病態を列挙できる。(A)
*7直腸癌(大腸癌)、縫合不全、大腸憩室症、癌の転移・再発、炎症性腸疾患(クローン病(CD)、潰瘍性大腸炎(UC))ほか
2-6. 消化管ストーマを必要とする主な疾患で消化管ストーマを造設する理由*8を説明できる。(A)
*8肛門を切除する場合、内容物を肛門側に流したくない場合
GIO 3 尿路ストーマのケアが適切にできるために尿路ストーマとそれらが造設される疾患について理解する。
SBOs
3-1. 尿路ストーマに関連した泌尿器の構造と機能について概略を説明できる。(A)
3-2. 尿路ストーマが造設される主な疾患*9を列挙できる。(A)
*9膀胱癌・周囲臓器疾患の浸潤、他臓器癌の転移、外傷、放射線性膀胱炎等  
3-3. それらの疾患にストーマ造設が必要となる理由を説明できる。(A)
3-4. 尿路ストーマの種類*10を列挙できる。(A)
*10腎瘻、膀胱瘻、尿管皮膚瘻、回腸導管、禁制型尿路変向術など
3-5. 非禁制(失禁)型尿路ストーマの造設法*11を説明できる。(A)
*11 ICUD(体内尿路変向術)、ECUD(体外尿路変向術) 
3-6. 非禁制(失禁)型尿路ストーマの合併症とその対策を説明できる。(A)
3-7. 自排尿型代用膀胱造設術の造設を理解し、合併症に対して、対応の説明ができる。(B)
GIO 4 ストーマ造設への準備を適切に支援するために消化管・尿路ストーマの術前ケアについて理解する。
SBOs
4-1. インフォームドコンセント、インフォームドデシジョン、シェアードデシジョンメイキングの違いを簡単に説明できる。(A)
4-2. 患者に配慮した術前オリエンテ-ションの必要性と方法を説明できる。(A)
4-3. 消化管・尿路ストーマ造設術後の一般的な経過を説明できる。(A)
4-4. ストーマ造設に伴う患者の心理状態の変化(不安など)について、術前に対処することの重要性を説明できる。(A)
4-5. ストーマ造設予定の患者への術前教育の内容*12を説明できる(A)
*12術後のストーマケアとセルフケアの必要性、術後の経過、日常生活、トラブル時の相談先、ストーマ外来など
4-6. 患者状態、治療方法(予定術式、術前治療等)に応じた術前教育の方法*13を説明できる。(A)
*13実施時期、実施場所、教材、家族および主介護者の同席等
4-7. ストーマ造設予定の患者への術前教育における多職種連携の必要性について説明できる。(A)
GIO 5 適切なストーマケアを提供するために、ストーマサイトマーキングの知識と技能を修得する。
SBOs
5-1. ストーマサイトマーキングの意義・目的を説明できる。(A)
5-2. ストーマサイトマーキングに必要な解剖生理と関連する術式について説明できる。(A)
5-3. 予定術式に合わせたストーマ造設部位やストーマサイトマーキングの注意点*14を説明できる。(A)
*14ロボット支援下・腹腔鏡下手術を含む
5-4. ストーマサイトマーキングに必要な情報とその理由について説明できる。(A)
5-5. ストーマサイトマーキングの原則について説明できる。(A)
5-6. ストーマサイトマーキングの基本的な手順について説明できる。(A)
5-7. ストーマサイトマーキングを実施することができる。(A)
5-8. 対象の状況や状態に応じたストーマサイトマーキングの注意点*15を説明できる。(A)
*15緊急時や緩和ストーマ、ダブルストーマ、高度肥満者など
5-9. ストーマ造設後、ストーマサイトマーキングの評価をすることができる。(A)
GIO 6 適切なストーマケアを提供するために消化管と尿路のストーマ造設術後の基本的ケアを修得する。
SBOs
6-1. ストーマ造設後の患者の心身の状態に配慮してストーマのセルフケアを進めることの重要性を説明できる(A)
6-2. ストーマおよびストーマ周囲皮膚の観察のポイント*16を列挙できる。(A)
*16色調、部位、範囲、皮膚障害の有無、程度など
6-3. 術後のストーマの特徴と正常な経過について説明できる。(A)
6-4. 術後のストーマケアの目標を列挙することができる。(A)
6-5. 術後に用いるストーマ装具の選択条件を説明できる。(A)
6-6. 術後のスキンケアを適切に実施できる。(A)
6-7. 術後の尿路ストーマにおけるカテ-テルの適切な取り扱いについて説明できる。(A)
6-8. ストーマ保有者の状況に合わせた退院指導の内容*17の説明が実施できる。(A)
*17日常生活の留意点、(食事・入浴・性生活・旅行・運動・仕事・学校)
6-9. セルフケア指導の要点*18を説明できる。(A)
*18目標設定、ケア計画の立案、ステップアップ方法、指導用パンフレットの使用など
GIO 7 ストーマ保有者それぞれに合った適切なストーマ装具選択ができるために、皮膚保護剤とストーマ袋ならびにその他のストーマ用品について理解する。 
SBOs
7-1. 閉鎖環境下での正常皮膚の反応について説明できる。(A)
7-2. 皮膚保護剤の作用機序について説明できる。(A)
7-3. 主な皮膚保護剤の特徴(剤型*19、成分*20)について説明できる。(A)
*19用手成形皮膚保護剤、板状皮膚保護剤、粉状皮膚保護剤など
*20親水性ポリマー、疎水性ポリマーなど
7-4. ストーマ装具の分類*21ができる。(A)
*21消化管、尿路、小児、単品系、二品系、長期連用型、短期交換型
7-5. ストーマ装具の特徴*22が説明できる。(A)
*22密着性、耐久性、操作性など
7-6. 主なストーマ装具以外のストーマ用品の種類*23と用途を説明できる。(A)
*23ストーマ装具用ベルト、蓄尿袋(ベッドサイド用、レッグバッグ)、消化管用ストーマ排液バッグ、皮膚被膜剤、粘着剥離剤など
7-7. ストーマ用品の流通の概略について説明できる。(A)
7-8. 中間ユーザーの役割について説明できる。(A)
7-9. ストーマ用品の管理*24について説明できる。(A)
*24ストーマ用品の入手方法・保管管理方法・破棄方法・災害時、非常時の備え
GIO 8 術後のストーマケアが適切にできるためにストーマ用品取り扱いの基本的技能を修得する。
SBOs
8-1. 術後の経過(手術直後一社会復帰後)に合わせたストーマ用品の特徴が説明できる。(A)
8-2. ストーマ保有者の個々の状況*25に合わせたストーマ用品の選択基準が説明できる。(A)
*25ストーマフィジカルアセスメント、全身的状況、社会的状況など
8-3. ストーマ装具の交換に必要な物品を準備できる。(A)
8-4. 皮膚保護剤*26を適切に使用できる。(A)
*26用手成形皮膚保護剤、板状皮膚保護剤、粉状皮膚保護剤など
8-5. ストーマ装具を適切に交換できる。(A)
・ストーマサイズ・状況に合わせて面板を切ることができる。 
・ストーマ装具を適切に剥がすことができる。
・ストーマ周囲皮膚の汚れを落とすことができる。
・ストーマ周囲皮膚を適切に乾かすことができる。
・ストーマ装具を適切に装着できる。
・ストーマ袋内の排泄物を処理できる。
8-6. 必要に応じてストーマ装具以外のストーマ用品*27を使用できる。(A)
*27ストーマ装具用ベルト、蓄尿袋(ベッドサイド用、レッグバッグ)、消化管用ストーマ排液バッグ、皮膚被膜剤、粘着剥離剤など
GIO 9 ストーマ周囲皮膚障害に対して適切に処置ができるために、スキンケア(予防的、治療的)の意義と方法について理解する。
SBOs
9-1. ストーマに関連した皮膚の構造と機能について説明できる。(A)
9-2. スキンケア(予防的、治療的)について説明できる。(A)
9-3. ストーマ周囲皮膚障害の原因*28を列挙することができる。(A)
*28排泄物や溶剤による化学的刺激、摩擦や剥離による物理的刺激、感染、化学療法、放射線療法
9-4. ストーマ周囲皮膚の変化とその部位を説明できる。(A)
9-5. ストーマ周囲皮膚障害の原因に応じた対策の概略を説明できる。(A)
9-6. ストーマ周囲の皮膚を位置*29に応じで分類できる。(A)
*29ストーマ近接部、面板貼付部、面板外縁部、面板貼付外周部
GIO 10 ストーマ造設後の経過を判断し適切に対処できるために消化管・尿路ストーマの合併症について 理解する。
SBOs
10-1. 消化管ストーマの外科的合併症*30を列挙できる。(A)
*30ストーマ壊死、ストーマ陥没、ストーマ周囲膿瘍、ストーマ周囲蜂窩織炎、ストーマ粘膜移植、ストーマ脱出、ストーマ周囲肉芽腫、ストーマ閉塞、ストーマ粘膜皮膚離開、ストーマ狭窄、傍ストーマヘルニア、ストーマ穿孔、ストーマ腫瘤、ストーマ静脈瘤など
10-2. 消化管ストーマの外科的合併症の原因の概略と対策について説明できる。(A)
10-3. 尿路ストーマの合併症*31を列挙できる。(A)
*31狭窄、閉塞、偽上皮腫性肥厚、尿路感染、尿路結石、腹腔内尿瘻
10-4. 尿路ストーマの合併症の原因の概略と対策について説明できる。(A)
10-5. 合併症の重症度分類について説明できる。(A)
10-6. 緊急に連絡すべき手術やストーマの合併症と症状*32を、ストーマ保有者に指導できる。(A)
*32 出血、腹痛、尿流出障害、カテーテルの抜去
GIO 11 低位前方切除などの肛門温存手術後に生じる排便障害(LARS:低位前方切除後症候群)を有する患者を適切に支援するために、正常な排便機構、LARSの病態・症状・評価・治療・予防、LARSに関して医療従事者が果たすべき役割に関する知識を修得する。
SBOs
11-1. 正常な排便機構について説明できる。(A)
11-2. 低位前方切除後に生じる排便障害(LARS)の概略を説明できる。(A)
11-3. LARSの評価、アセスメントについて説明できる。(A)
11-4. LARSの管理、治療法、予防法について説明できる。(A)
11-5. LARSに関して医療従事者が果たすべき役割について説明できる。(A)
GIO 12 下部尿路機能障害に対して適切に援助できるために、骨盤内手術にともなう神経因性下部尿路機能障害とその対策について理解する。
SBOs
12-1. 神経因性下部尿路機能障害の発生機序の概略について説明できる。(A)
12-2. 神経因性下部尿路機能障害による全身および上部尿路への影響について説明できる。(A)
12-3. 尿排出(排尿)障害の対処法*33を列挙できる。(A)
*33薬物療法、膀胱圧迫(搾り出し排尿)、清潔間欠導尿(自己導尿の標準的方法)
12-4. 残尿の定義と測定法について説明できる。(A)
12-5. 清潔間欠導尿の適応を説明できる。(A)
12-6. 清潔間欠導尿の方法(感染防止法と必要物品)を説明できる。(A)
GIO 13 ストーマ保有者の性生活の援助ができるために、ストーマ造設にともなう性機能障害(男性・女性)とその対策について理解する。
SBOs
13-1. 性機能障害に対する援助の重要性について説明できる。(A)
13-2. 性機能障害を生ずる機序の概略について説明できる。(A)
13‐3. 性機能障害における心理面の重要性について説明できる。(A)
13-4. 性機能障害に対する相談窓口について説明できる。(A)
GIO 14 小児のストーマケアを適切に行うために小児ストーマの特徴について理解する。
SBOs
14-1. ストーマが造設される疾患*34を列挙できる。(A)
*34ヒルシュスプルング病及び類縁疾患、直腸肛門奇形(鎖肛)、膀胱腸裂、低出生体重児特有の未熟性に基づく異常(新生児壊死性腸炎、特発性小腸穿孔、 胎便関連性腸閉塞)
14-2. それらの疾患になぜストーマが必要となるかを説明できる。(A)
14-3. 小児ストーマの特徴を説明できる。(A)
14-4. 小児ストーマの合併症の概略を説明できる。(B)
GIO 15 小児のストーマケアを適切に行うために小児ストーマ造設の術前、術後ケアの特殊性を理解する。
SBOs
15-1. 小児の発育と発達段階に応じたストーマケアの特殊性について説明できる。(A)
15-2. 小児ストーマ造設術前の家族の心理調整について説明できる。(A)
15-3. 小児ストーマの位置決めの特殊性について説明できる。(A)
15-4. 小児ストーマ造設術後の経過の概略(一時的ストーマを含む)を説明できる。(A)
15-5. 小児ストーマの術後ケアの特殊性(ストーマ周囲皮膚炎を含む)を説明できる。(A)
15-6. 小児ストーマの状況に応じたストーマ用品の選択ができる。(A)
GIO 16 ストーマ保有者の退院後の日常生活を効果的に援助できるようになるために、社会資源(社会保障制度、ストーマ外来、互助組織、地域連携など)について理解する。
SBOs
16-1. ストーマ保有者が活用できる社会保障制度*35を列挙できる。(A)
*35障害者総合支援法、年金法、自治体による助成、難治性疾患、小児慢性特定疾病医療費、介護保険、生活保護法など
16-2. 社会保障制度などを活用するための資源*36を説明できる。(A)
*36メディカルソーシャルワーカー、地域連携室、退院支援担当看護師、地域包括支援センター相談担当者など
16-3. ストーマ保有者の互助組織について説明できる。(B)
16-4. オストミービジターの概略について説明できる。(B)
16-5. 安全な継続的ストーマケアを行うために、ストーマ外来や多職種連携が重要であることを説明できる。(A)
16-6. 外来でのケアの目標を列挙することができる。(A)
16-7. 外来でのフォロ-アップの方法について説明できる。(A)
16-8. 入院前外来、病棟、退院後外来、地域といった継続ケアの必要性について説明できる。(A)
GIO 17 ストーマ保有者に洗腸(灌注排便法)の指導ができるために洗腸(灌注排便法)の基本と実際について理解する。
SBOs
17-1. 洗腸(灌注排便法)による排便の意義を説明できる。(A)
17-2. 洗腸(灌注排便法)の利点と欠点を自然排便と対比して説明できる。(A)
17-3. 洗腸(灌注排便法)の適応と不適応を説明できる。(A)
17-4. 洗腸(灌注排便法)の指導開始時期を説明できる。(B)
17-5. 洗腸(灌注排便法)の手順の概略を説明できる。(B)
GIO 18 瘻孔のケアを適切に行うために病態とケアに関する知識を習得する。
SBOs
18-1. 瘻孔の種類を説明できる。(B)
18-2. 胃瘻と腸瘻の適応、造設方法、部位を分類して列挙できる。(B)
18-3. 瘻孔の種類に応じて適切な管理方法を説明できる。(B)
18-4. 胃瘻と腸瘻の術後合併症を説明できる。(B)
18-5. 瘻孔ケアにストーマ用品を使用する意義を説明できる。(B)
GIO 19 がん化学療法を受けるストーマ保有者に適切なケアができるようになるために、がん化学療法がストーマ保有者や家族及びそのケア提供者に及ぼす影響と予防の実際を理解する。
SBOs
19-1. がん化学療法の概要を説明することができる。(A)
19-2. ストーマケアや全身に影響を及ぼすがん化学療法の副作用について説明することができる。(A)
19-3. がん化学療法の曝露予防の必要性について説明できる。(A)
19-4. がん化学療法を受けるストーマ保有者の病院・外出先・在宅での排泄物の適切な排出処理方法・理由を説明できる。(A)
GIO 20 切除不能悪性腫瘍に対して症状緩和やQOL向上を目的に造られるストーマ(緩和ストーマ palliative stoma)の保有者や、終末期を迎えたストーマ保有者に適切に支援するために、 これらのストーマ保有者の身体的・局所的状況や心情を理解し、 対象者にあったケアをする能力を身につける。
SBOs
20-1. 緩和ストーマの定義を説明できる。(A)
20-2. 緩和ストーマ造設が適応となる病態を説明できる。(A)
20-3. 緩和ストーマ造設の手術術式(種類)*37を説明できる。(A)
*37消化管、尿路、内視鏡的手技(PEGなど)
20-4. 根治を目的としたストーマ造設術と緩和ストーマ造設術の術前準備と精神的支援の違いを説明できる。(A)
20-5. ストーマ保有者の終末期の身体的変化*38を説明できる。(A)
*38やせ、腹水貯留、ADL低下、皮膚の脆弱化、浮腫
20-6. 緩和ストーマやストーマ保有者の終末期のケアの留意点を説明できる。(A)
20-7. 緩和ストーマやストーマ保有者の終末期のケアに用いるストーマ装具を選択・購入するときの留意点を説明できる。(A)
20-8. 緩和ストーマやストーマ保有者の終末期にみられることが多いストーマの合併症*39を列挙できる。(A)
*39ストーマ脱出、ストーマ出血、ストーマ部再発、ストーマ陥没など
20-9. ストーマ保有者が亡くなられた後のストーマ部の処置の選択肢*40を説明できる。(A)
*40縫合閉鎖、ストーマ装具装着、家族の意向を聞く
GIO 21 災害におけるストーマ保有者に予測される不利益を予防し対処できるようになるために、 ストーマ保有者のための災害対策を理解する。
SBOs
21-1. ストーマ保有者に必要な災害の備え*41について説明できる。(A)
*41ストーマ用品の備蓄、非常用持ち出し用品、避難所や相談先(医療機関、販売店)情報など
21-2. 日本ストーマ・排泄リハビリテーション学会(JSSCR)、ストーマ用品セーフティネット連絡会(OAS)、日本創傷オストミー・失禁管理学会(JWOCM)、日本オストミー協会(JOA)が共同で行っている災害対策の概略を説明できる。(A)
21-3. 日本ストーマ・排泄リハビリテーション学会や地方研究会が行っている支援*42を説明できる。(A)
*42災害時ストーマ用品無料提供活動の支援、災害対策ブロックを作っての地域活動支援、災害対策リーフレットやストーマ手帳の作成と配布など
21-4. 地方自治体が整備を進めている災害時ストーマ装具供給の対策や備蓄の実際を説明できる。(A)
GIO 22 一時的ストーマ保有者を支援するために、ストーマ閉鎖手術前後のケアについて理解する。
SBOs
22-1. 一時的ストーマの閉鎖に必要な要件*43を列挙できる。(A)
*43閉鎖手術のベネフィットがリスクを上回ること、縫合不全がないこと、吻合部狭窄(瘢痕狭窄や癌の局所再発など)がないこと、肛門機能が保持されていること、耐術能があること
22-2. ストーマ閉鎖術後の排便の経時的変化*44について説明できる。(B)
*44直腸癌術後、潰瘍性大腸炎術後など
22-3. ストーマ閉鎖術前後に行う排泄に関する支援の要点*45を説明できる。(B)
*45食事、薬物療法、骨盤底筋訓練、スキンケア、精神的支援